第68期 王将戦 第4局 久保王将vs渡辺棋王 2日目

封じ手は△6五桂。

おそらく久保王将も読んでいたであろう手。渡辺棋王がどのような構想をしていたのか。

▲1四歩△同歩▲1三歩打△同香▲1五歩打△同歩と端にあやをつける．

▲3五歩△5五銀▲8八角で先手は我慢の形を作る．

後手は△5六歩打から急所の攻め．

▲同歩△5七歩打▲4七金と金を逃がし，△9五角と寄せを目指す．

▲7九玉と辛抱するが，△4六歩と厳しい突き歩．

▲1四歩打から何とか抵抗する．

△同香▲5五歩で銀を入手し，▲1三銀打からの詰めろを視野に入れる．

△4七歩成▲同飛△5九角成▲6六角で後手は気持ちよく攻め込んでいるが，一つミスがあると，先手も詰ましに行ける．

△8六歩で読みきったか．

▲1三銀打から先手が最後の攻め．

△2二金▲5四歩△1三金▲8六歩で一旦手を戻す．

△同飛と自陣の守りを薄くするが，敵陣への圧迫を緩めない．

▲8七銀打と6六飛に備える．

△6六飛▲同銀△5六角打で詰めろ．

先手は▲4一飛成で首を差し出す．以下，△6八金打▲8八玉△7八金▲同銀△7九銀▲8七玉△7八角成での詰み．

本譜はさらに，▲7六玉△5九馬まで進み先手投了．

96手まで後手の勝ち．

渡辺棋王は圧倒的ですね．ストレート奪取は恐ろしいです．朝日杯での敗戦はいったいなんだったのか．．．

棋王も防衛すれば二冠に復帰となるので，ぜひがんばってほしいです．